
人といるのはニガテだけど、ひとりでいるのはさみしい。
繊細なHSPであるあなたは、こんな矛盾した感情に悩んでいませんか?

17年ねこと暮らすHSPが、そんなあなたにねこを飼うことを自信をもっておすすめします。
実際にねこを飼っている人にはHSP気質の方が多いともいわれているんです。

でもどんな生活になるか想像がつかないよ。
おたがいに負担にならない?

結論:実は、繊細なHSPの人だからこそ、ねこと深い信頼関係を築けます。
HSPは、ねこと、あたたかくしあわせに暮らせる素質があるんですよ。
記事を読むことで、HSPがねこに与える影響や、ねこからもらえる安心感を知ることができます。
相性の考え方や暮らしを快適にするヒントを、わたしの体験をまじえてお話ししますね。
読み終わることには「本当に飼えるかな?」という不安がやわらぎますよ。
HSPが、ねこにとって心地よい理由

不調に気づいてあげられる
ねこは不調を隠す傾向がありますが、HSPはそうした変化を見逃しにくいです。
HSPは心のどこかで常に、ねこの様子を気にかけているからです。

我が家には、スコティッシュフォールド・茶トラ・みけがいます。
最近、スコティッシュに甲状腺の異常が見つかりました。
「ただの咳」に見えたのですが、「いつもと違うかも」と感じて、すぐに夫に相談。
最初は夫に「ホコリを吸ったんじゃない?」と軽く言われてしまいました。
でも、どうしても気になって受診したのです。
結果的に、早めに気づけたことで、すぐに治療をはじめることができました。

このように、HSPは小さな違和感に敏感で、ねこの体調の変化にも素早く気づけます。
だからこそ、ねこの健康を守るうえで大きな力になれるんですよ。
ねこのきもちを優先する
HSPは、気づいたら「ねこのきもち」を優先して生活しています。
それが当たり前になってるのは、ねこの気持ちを想像するクセがあるから。

例えば、かわいい首輪をお店で見つけても、わたしは、買えなくなってしまいました。
首輪をつけると嫌がったり、首のあたりを掻けなかったり、ちょっと苦しそうに見えるからです。
その姿を想像しただけで「ごめんね」ってなるので、いつのまにか買わなくなりました。
完全室内飼いで、脱走防止ゲートもあるので、無理につけなくても大丈夫でした。
「かわいいからつける」じゃなくて、「ねこの心地よい方をえらぶ」。
そうやって暮らせるから、ねこは、自由でストレスの少ない生活ができるのです。
ねこのペースで生活できる

ねこ好きほど、つい触れたくなってしまい、ねこのペースを乱しがちです。
けれども、HSPはねこのリズムを自然と尊重できます。
それは、HSP自身もまた、ペースを乱されることに強いストレスを感じるからです。
HSPである私も、作業を中断されるのがとてもニガテ。
だからこそ、ねこがくつろいでいるときは、そっとしておくように心がけています。

たとえば、ねこがひざの上で寝ていると、トイレに行きたくても我慢してしまいます。
ムリにおろすと、「うにゃー!」と抗議のように鳴かれてしまうことも。
そんなふうに不満を表すということは、それだけ強いストレスなのだろうと感じます。
このように、HSPにとってはねこのペースを守ることが自然なことなのです。
ねこと暮らすと、ココロが穏やかになる理由

そばにいて安心できる
いちばん強く感じるのは、「私はひとりじゃない」と思えるようになったこと。
頻繁に甘えてくるわけではなく、ただそっと隣でくつろぐ姿に、心がほどけていきます。

HSPのペースを乱さず、ただ横でくつろいでくれるその存在に、安心感をもらえるのです。
これは、人との関わりが苦手なHSPにとって大きな支えになります。
実際、私がこんな経験をしたことがあります。
うちのねこは女王様気質で、じぶんから寄ってくることはめったにありません。
それでも、私が落ち込んでいるときには、すっと寄ってきて、そばにいてくれます。

無防備な寝顔を見ていると、「この子のためにまた頑張ろう」と思えてくるから不思議。
普段はほとんど鳴かない子なのに、目を見て「にゃっ」と鳴くこともあります。
「元気だして」って言ってくれてるのかなと、つい想像してしまいます。
このように、ねこは何も言わずに「ここにいるよ」と、寄り添ってくれる存在なのです。
距離感が心地よい
HSPは情報処理が細かく、仕事が終わっても頭が休まらないことがよくあります。
そんな状態で「お世話をしなきゃ」と思うと、負担になってしまいますよね。

でも、ねこは必要なときだけ甘えに来て、それ以外は好きなように眠っています。
集中力も長く続かないので、5分ほど相手をすれば満足してくれることがほとんどです。
うちのねこも、私が作業している間は日向ぼっこをしたり、遊んで過ごしています。
忙しいときに、そっとしておいてくれる存在は本当にありがたいものです。
たまに催促されることもありますが、「5分だけなら、いい気分転換になるな」と思えます。
干渉しすぎない距離感が、HSPには心地よく感じられるのかもしれません。
全身でねこにひたれる
HSPは、刺激を強く感じやすく、ストレスをためてしまう傾向があります。
そんなときに癒やしをくれるのが、ねこの存在です。
愛らしい表情、スリスリと体をよせてきたり、親しい関係の中でだけ聞ける鳴き声。
視覚・触覚・聴覚を通じて癒やされることで、気づけばココロも体も軽くなっています。

実際に私がいちばん癒やされるのは、やっぱり「ねこ吸い」ですね。
ねこのおなかに顔をうずめて、大きく吸い込む。
それだけで気持ちがふわっとやわらぎます。
そのときによって、おひさまのニオイがしたり、毛布の香りが混ざっていたり。
毎回ちがう香りに、「今日はどんなかな?」と楽しみになります。
特にもふもふしたお腹の毛は、やわらかくて手ざわりも抜群。
たまに後ろ足で蹴られることもありますが、それすらもかわいく感じてしまいます。
このように、HSPは繊細だからこそ、ねこの癒やし効果を、より深く感じ取れるのです。
HSPに「ぴったりなねこ」をみつけるには?

個性を知ってえらぶ
ひとくちに「ねこ」といっても、種類や性格はさまざまです。
実は、毛色によってある程度の性格傾向がわかるという研究結果もあります。

ペットショップから迎えるねこは、人と接する機会が多く、甘えん坊な傾向があります。
そのぶん、疲れやすいHSPにとっては、お世話が少し大変に感じるかもしれません。

そんななかで、HSPに向いていると言われているのが、みけ・キジねこです。
とくにメスのねこは自立心が強く、環境への適応力も高いのでおすすめです。
「自立心が強い」と聞くと、少し冷たく感じるかもしれませんね。
でも実際には「じぶんで機嫌をとれる」「ひとり遊びが得意」という意味。
相手に依存しすぎない関係性が築けるため、HSPにとっては気疲れしにくい相性です。
実際に、17年間いろんなねこと暮らしてきましたが、ねことの相性は大切だと実感します。
つぎに、わたしが今まで暮らしたねこの特徴をまとめてみました。
| 【猫種】 | 【性別】 | 【甘え方】 | 【特徴】 |
|---|---|---|---|
| スコティッシュ | メス | ◯ | かまってほしがりだが、気分にムラあり |
| みけ(保護猫) | メス | × | 甘えることが少なく、一人遊びも得意 |
| 茶トラ(保護猫) | オス | ◯ | 誰にでもお腹を見せてゴロゴロ |
| キジトラ(保護猫) | オス | × | ご飯のとき以外、そっとしておいてほしい |
このように、猫種や性別によって性格には大きな違いがあることがわかります。

最近では、「HSP気質のねこ」もいるといわれています。
17年ねこと暮らしている経験上、保護ねこの方がHSP気質が多いと感じます。
そうした子と暮らすと、共感する部分が多く、さらに愛おしく感じられるかもしれませんね。

ちなみに、我が家の保護ねこも、HSP気質だと感じています。
鳴き声は控えめで、甘えすぎることもなく、とても静かです。
お腹が空いていても、痛みを感じていても、ほとんど鳴きません。
おもちゃで遊ぶのが大好きですが、「おしまい」と声をかけると、一人で遊び始めます。
このように、種類を考えることで、HSPにとって無理のない暮らしが実現できます。
トライアル制度を利用する
保護団体から迎える際は、譲渡前にトライアル期間を設けてくれることがあります。
そんな気持ちを抱えている方にこそ、トライアル制度はおすすめですよ。
期間中は、生活リズムや環境の変化を通して、ねことの相性をゆっくり確認できます。
具体的には、次のようなポイントを意識してみるといいでしょう。
いきなり「今日からここが家だよ」としてしまうと、ねこも混乱することがあります。
その点で、HSPだけでなく、ねこにとってもやさしい制度です。

実際に私自身も、不安があったのでトライアルを選びました。
我が家では先住ねこがいたため、相性を見る目的で初めて制度を利用しています。
期間中は連絡を取り合い、おすすめのフードやおもちゃなどを相談しながら進めました。
結果として、先住ねこと仲良くなれたので正式にお迎えすることになったのです。
もし、暮らしていくことが難しいと感じた場合は、元の保護団体に戻すことも可能です。
ただし、その際にトライアル費用がかかることがあるので、事前に確認しておきましょう。
HSPは不安を抱えやすいものですが、「思っていたより負担が軽かった」と感じるケースも少なくありません。
不安な方こそ、まずはトライアル制度を活用してみてください。
ストレスのない環境をつくる
ねこは基本的に夜行性なので、生活リズムが合わないことがあります。
特に保護ねこの場合は、夜に走り回ったり鳴いたりすることも珍しくありません。
そんなときは、ケージに入る習慣をつけると、自然と眠ってくれるようになります。
寝室に置いておけば、「飼い主が寝ているから寝よう」と思わせることができます。

体調の変化にも早く気づけるので、安心感がありますよ。
もしケージを嫌がるようなら、一度自分がケージに入ってみるのもおすすめです。
閉じ込められるのではなく、「安心な場所」だと認識してもらうことができます。

我が家のねこも、元野良だったため最初はケージを強く嫌がりました。
でも、私が無理やりケージに入って見せたところ、安心したのかすんなり入ってくれました。
それ以来、ケージは「怒られたときの逃げ場」としても活躍しています。

暮らすうちに、ねこ中心の生活になり、おやつや遊びねだられるようになるかも。
そんなとき、HSPは「ねこのために」と思って、つい無理をして合わせがちです。
ですが、あまりかまいすぎると、ストレスで体調を崩してしまうこともあります。
ねこは本来、自分で機嫌をとれる生き物。
構いすぎなくても大丈夫です。
「まだだめだよ」と優しく声をかけていれば、理解してくれるようになります。
我が家のねこも、そんなふうに反応してくれるようになりました。
遊びたいときはおもちゃの横でじっとおすわりして、こちらを待っています。
でも、「おしまい」と伝えると、日向ぼっこに戻ってくれるのです。
無理をせず、お互いに心地よい距離感を保ちつこと。
そして、ストレスのない環境をつくることが暮らしやすさにつながります。
いっしょに暮らせば、しあわせになれる

「ヒトはニガテだけど、なんだか寂しい」
そんな矛盾を抱えるHSPには、ねこと暮らすことをおすすめします。
とはいえ、実際に迎えるとなると不安はつきもの。
猫種の傾向を調べたり、トライアル制度を利用したりすることで、不安は軽減できます。
そして、それ以上に得られる安心感や癒やしがあります。

HSPにもねこにもやさしい「ねこと暮らす」という選択肢を、ぜひ一度考えてみてください。
興味がある方は、お近くの保護団体で話を聞いてみるのもいいでしょう。
話だけでもこころよく対応してくれますよ。
もし、ねこを飼うことになったら、トライアルに必要なものを準備してくださいね。

必要最低限でも、ねこにとっては大きな安心になります。
(※トライアル準備に必要なものリストは、別記事で近日公開予定です。)
この記事で、孤独を感じるHSPが、ひとりでも少なくなりますように。
そして、ねこといっしょに、良い夢が見られますように。


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